2020年7月15日水曜日

アートゲーム、批評、形式論的分析

『美術手帖』が届きました。特集は「ゲーム×アート」です。インディペンデントゲームの中では、ビデオゲームの文法や現実の個人的・社会的問題を批評するアートゲームが増加していますが、本特集は、アートゲームを正面から取り扱っています。


『ユリイカ』『ゲンロン』など、ゲーム批評を特集した雑誌も毎回購入するのですが、なかなかきちんと読めておりません。時間を見つけて、これらを読んでいけましたらと思います。
 
なお、『デジタルゲーム研究入門』について、これまで様々なご指摘を頂いてきましたが、デジタル・エンターティメント研究会で頂いた、中川大地さんの「作品批評のやり方の説明が欲しかった」というご指摘が、かなり刺さっています。。本務先の社会学の授業でも使える本を作ることを考える過程で、批評的な研究への注意が薄れてしまったのかもしれません。ブックガイドや他の章を読めば、批評のやり方のヒントは得られるかと思いますので、質問があった場合には、そのようなアドバイスをしたいと思います。
 
なお、余談ですが、前職場(FMMC)時代に書いた『妖怪ウォッチ』本では、ユールの『ハーフリアル』(当時未訳)や『カジュアル革命』、アーネスト・アダムスの『ゲームメカニクス』『ゲームデザイン原理』、アン・アリスンや中沢新一先生の「アニミズム」論、神奈川工科大の中村隆之先生の「ゲームの小目的・中目的・大目的」という考え方などに基づいて、作品の構造を分析しました。デジハリでも本書を紹介し、それを参考にして、ゲーム『アズールレーン』の構造を分析した学生さんもいます(『デジタルゲーム研究入門』第5章の王さん)。が、自分がそういった形式論的分析をしたことを、すっかり忘れていました。。

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