社会学の授業で、社会成層とジェンダーについて教えるので、ギデンズの『社会学』(翻訳と原書)を読み直しています。
大学2年生の時、浦野正樹先生のゼミで、ギデンズ『社会学』とバーガー『バーガー社会学』の日本語・英語版のコピーを渡されて、グループ毎にレジュメの作成と発表を行うように求められました。ギデンズ『社会学』は、原書も翻訳もだいたい1,000頁で、理論・方法から社会の様々なテーマまでがひたすら解説されています。「社会学を学ぶためにはこれらすべてを理解しなければならないのだ…」ということを、その物量によって、否応なしに叩き込まれました。当時は文句ばかり言ってましたが、その後、院試の準備から授業資料の作成まで、この本から学び続けています。なお、原書の第9版が5月に出るようなので、さきほど購入しました。
上記の授業は、1995年のことでした。厳しい授業でしたが、記憶に残っています。
その後、日本では、社会学の教科書の主流が、1人か少数の教員が理論や実証研究の成果の全体を教える地味で読みづらい本から、複数の教員が、社会を斜めから見ることを教えるポストモダン系の読みやすく楽しい本に変わりました。学生は社会学を楽しく学べるようになりましたが、社会学の全体を知らないまま卒業する学生と、これを知らずに社会学を批判する人が増えたように思います。
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