2022年9月5日月曜日

ノーナレ「わたしの小学校」感想

ノーナレ「わたしの小学校~“新しい日常”1年の物語~」。東京の世田谷区立塚戸小学校の1年間を追った番組。途中から見ましたが、コロナ禍における学校や家庭での生徒、先生、保護者の日常を見ることができました。
https://www.nhk.jp/p/ts/268WGKYP84/episode/te/5WRP1879MK/

生徒、先生、保護者の視点から見ることができる番組でしたが、やはり先生方の生徒指導や、先生同士のミーティングの様子などに興味を惹かれました。わたなべ先生、えのもと先生などの厳しくも暖かい指導を拝見し、公立小学校での先生方の教育が社会の根幹を支えていると感じ、各学校の先生方からの指導のバトンをしっかりと受け止めなければならないと改めて感じました。

番組のタイトル通り、番組にはナレーションや音楽がありませんが、映像がとにかく美しく、生徒たちの会話、登下校の様子、生徒を見つめる先生の表情、縄跳びや楽器の練習をする生徒、学校や街の風景、タブレット操作に関する家庭での親子の会話など、すべてに強く心を動かされました。生徒や先生、保護者の方々の笑顔や泣き顔にも深く感情移入しました。学校の異動を控えた先生が、生徒たちにそのことを伝えずに、もう二度と会うことがないかもしれない生徒たちを学校から「さよなら」と送り出した後の表情が、強く胸に迫りました。

SNSで議論になっている、先生による音楽の指導の場面(パワハラではないかと指摘されている場面)については、確かに厳しいなと思いましたが、オーディションに受かることが目的で、受かった後に練習をさぼっていた生徒に対する指導であり、生徒の将来という観点から見ると、適切な指導だったと思います。

宿題や練習をしてこない生徒(学生)を放置する方が、教員にとっては楽ですが、選抜される喜びを追求する性分を身につける一方で、自分や他者に対する責任感や物事を実行する粘り強さなどは身につけていない生徒を社会に送り出すことは、やはり教育者としては好ましくないのではないかと思います。そう考えると、この先生の指導は適切だったのではないかと思います。
(この場面だけを取り上げて番組全体を評価する議論にはかかわりたくないですが。)

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