2018年12月31日月曜日

2017~2018年にあったこと (3)業績など

2017~2018年の業績につきましては、Researchmapのページにまとめていますので、宜しければそちらをご覧ください。
https://researchmap.jp/hichibe/

なお、2019年には、下記の原稿がまず公刊予定です。

1)2018年1月に明治大学で行われたシンポジウム「ゲーム研究の新時代に向けて」の内容をまとめた共著本が、春頃に刊行されるそうです(編者は明治大学の先生方です)。その本の中に、フィンランドのゲーム、プレイヤー、ゲーム研究に関する原稿を収録して頂く予定です。

2)本務先の紀要に、これまでの活動をまとめた短めの原稿が掲載される予定です。こちらも刊行は春頃のようです。

3)デジタルゲーム研究の入門書が刊行予定です。こちらは私が編者をさせて頂いております。すでに著者の先生方から全原稿を頂いておりまして、修正や校正を経て、8月頃に刊行予定です。

この他に、国際会議や学会大会での発表や、某庁のお仕事のお手伝いなどをさせて頂く予定です。研究につきましては、8月頃まではゲーム研究が中心になりそうです。教育や事務については、本務先での活動が2年目に入り、業務が増えていく予定ですので、これらを着実に進めていけましたらと思います。それでは2019年も何卒宜しくお願い致します。

2017~2018年にあったこと (2)所属の変更

大晦日にブログを見て、2018年に一度も記事を投稿しておらず、それどころか2017年5月から投稿していなかったことに気づきました。そこで、この期間にあったことのうち、個人的に重要だったものをいくつかピックアップして投稿します。

--
以下、2018年3月29日にFacebookに投稿した記事の(ほぼ)再投稿です。

学会や研究会等でお会いした方々にはお伝えしておりましたが、3月でマルチメディア振興センター(FMMC)を退職し、4月から仙台市にある東北学院大学に准教授として着任することになりました。社会学やメディア論、社会調査の教育を担当する予定です。現職の業務の後片付けや手続き、仙台への引っ越しが無事終了し、本日、研究室の鍵も受け取って入りました。一段落つきましたので、こちらでもご報告いたします。
 
昨年6月に面接を受け、8月頃に内定を頂きました。この頃、改姓手続き等も行っていたため、かなり大変でした。また、内定後に改姓をお伝えしたため、それに関する手続きも行わねばならず、大学の皆様に大変ご面倒をおかけしました。。
 
任期のない研究員として採用してくれたFMMCには大変感謝しています。おかげで、経済的・心理的に追い立てられるような時期を抜け出すことができました。職場のある方は、FMMCを「疲れた人が元気になってまた羽ばたいていく場所」と言われていましたが、後任の若い研究者の方にも、そのような場として活用していただければ、と願っています。
 
東北学院大学については、社会階層研究で著名な先生方がいらっしゃり(拙修論のテーマは階層意識だったので片瀬先生の論文などは拝読していました)、社会学の伝統的・王道的な実証研究の一大拠点という印象が強くあったので、「社会学者」と10年くらい名乗っていなかった私を採用されて本当によかったのでしょうか…という不安を持っているのですが、自分にできる範囲で大学に貢献していけましたらと考えています。個人的には、社会学とゲーム研究の教育・研究に今より集中できそうで、不安もありますが少しわくわくもしています。
 
またデジタルハリウッド大学院でも、来年度M2の学生の指導を引き続きさせて頂くことになりました。東京にも年に何度か伺う予定です。引き続き、皆様との交流を行っていけましたら、大変嬉しく思います。今後とも何卒宜しくお願い致します!

2017~2018年にあったこと (1)苗字の変更

大晦日にブログを見て、2018年に一度も記事を投稿しておらず、それどころか2017年5月から投稿していなかったことに気づきました。そこで、この期間にあったことのうち、個人的に重要だったものをいくつかピックアップして投稿します。

--
以下、2017年9月16日にFacebookに投稿した記事の(ほぼ)再投稿です。

海外出張が一段落したタイミングでのご報告です。何人かの方にはお伝えしていたのですが、苗字が難読でいろいろと負担が多かったので、諸手続きを経て、先月、苗字を「七邊」から「小林」に変更しました。
 
ネットで調べたり複数の弁護士さんに相談したところ、「難読」での氏変更は難しそうだったので、他の方法も相方と検討したのですが、それぞれデメリットがかなりあり、ダメもとで(申請理由とその根拠となる書類(苗字の読み方が間違っている他の人の論文の文献頁など)もいっぱいつけて)家裁に申請したところ、あっさりと認められました。
 
氏を変えることで周囲の人に迷惑がかかる(事件を犯した人が別の姓を名乗って別人になってしまうなど)ことがなく、氏の変更理由が正当で、親族の同意があれば、変更が認められるそうです。むしろ、「これは今まで大変だったでしょう」と家裁の参与員の方に同情されました…。
 
なお、申請にあたっては、下記のサイトがとても役に立ちました。ご参考までに。
http://spotlight-media.jp/article/139446913657438753
 
戸籍変更の日は、日付を忘れなそうだったのと、これまでの色々な思いもあったので、終戦記念日の8月15日に提出しました。20年以上悩み、親のさまざまな希望もあって変更するか否かをずっと考えていたことだったので、今はアイデンティティの一部を喪失したようなさみしさも感じつつ、常に脳に負荷をかけていたことの一つから解放されて、ややほっとしています。ただ、戸籍変更後の諸手続きが予想よりはるかに多く、物思いにふける余裕はまだあまりありません。仕事や海外出張準備と並行して、諸々の手続きを一つずつ終わらせていってます(がまだ全部は終わってません…)。結婚を機に姓を変更することが多い、日本の女性の気持ちが少しわかりました。
 
職場などではしばらく旧姓を使用しますが、論文投稿などは新しい姓で行っていくことになると思います(「小林(七邊)」と併記して)。ソーシャルメディアでの表記も、徐々に変えていく予定です。なお、英語名ではミドルネームに旧姓を残すことを考えています。

お伝えするタイミングを考えていたのですが、海外出張が終わったことと、氏変更からちょうど1か月経ったので、本日、ご報告いたします。

なお、皆さんが私のことを呼ばれる際は、どちらでも結構です。突然のご報告で恐縮ですが、引き続き、何卒宜しくお願い致します。

2017年5月19日金曜日

「各学術領域の視座からみたデジタルゲーム研究論文」の「社会学」の項目(転載)

 2016年に、「各学術領域の視座からみたデジタルゲーム研究論文」という共著論文が、日本デジタルゲーム学会『デジタルゲーム学研究』8巻1・2号合併号に掲載されました(渋谷明子・七邊信重・藤本徹・三上浩司、17-23頁)。この論文のうち、私は「社会学」の項目を書かせて頂きました。この原稿は、2014年夏に行われた同学会の夏季大会での発表を発展させたものです。
 
 原稿を書いた2015年2月頃、私は国内のローカルな「ゲーム研究」と海外の「Game Studies」の断絶に諦めを感じていたのですが、イェスパー・ユール『ハーフリアル』翻訳などをきっかけとして、日本でもようやく海外のGame Studiesへの注目が高まってきました(東京でも同書の読書会が開催されます)。

 そこで、日本におけるゲーム研究の活性化に貢献するため、上記の原稿をブログに転載します。社会学やメディア研究の方から見て物足りない点なども多々あると思いますので、ご意見を伺えたら嬉しいです(引用して頂けたらもっと嬉しいです!) なお、日本デジタルゲーム学会は、学会誌の投稿規定で採録後の掲載原稿の転載を許諾しています。

2017年5月5日金曜日

Art games are not so popular in Japan

Art games,” which are created as interactive digital media and not necessarily for economic interest, are now actively produced, played and referred to in the world. In my opinion, Art games can be divided into two forms: games for criticizing traditional game convention and games for criticizing modern politics, economy or society.

As the examples of the former, we can select Braid (2008), Journey (2012) and The Stanley Parable (2013). On the other hand, as the examples of the latter, 911 Survivor (2003), September 12th (2003), Passage (2007), Papers, Please (2013), Gone Home (2013) and Inside (2016) can be listed.

The Stanley Parable (Galactic Cafe)

Papers, Please (3909 LLC)

There are few art games and their creators in Japan. The works of Kazutoshi Iida are exceptions. He is famous for Aquanaut's Holiday (1996), has developed two innovative and strange indie art games: Discipline (2009) and Monken (2014).

These games expressed critically the modern society by focusing on the crimes, social movement and social control which actually happened in Japan. But they are evaluated mainly from the viewpoint of entertainment and commercial value (such as "interesting" or "sold well"), but not always from the artistic or critical viewpoint (such as "experimental" or "realistic"). The fact that few art games are created, accepted and referred to in Japan shows something about Japanese game culture and society.

2017年3月26日日曜日

Japanese mobile and casual games

In Japan, mobile games are much more popular than console games nowadays. People now play mobile games routinely everywhere, even at school or in the office.

And for the popularity of these games, game companies make many mobile games, usually for non hardcore players. For example, Japanese game company Global-Gear has created many mobile casual games which use daily customs and institutions in Japan like college circle activities, young people's interaction in a shared house and romantic relationships between young college students.
http://global-gear.jp/

These games are easy to be played because they don't require video game conventions and special knowledge about fiction like fantasy or SF. They could be called as "casual games" based on the definition of Jesper Juul. Juul explains 5 common casual game principles: fiction, usability, interruptibility, difficulty and juiciness (positive feedback).

I once analyzed the factors of the popularity of "Yo-kai Watch," the Japanese console game series created by Level-5 and explained the characteristics of its game mechanics by using Juul's framework.
https://www.amazon.co.jp/dp/4861997534

There are few studies about Japanese mobile games and casual games. But we can research on them deeply by focusing on game, player and culture around the former two and using the tools of video game studies.

2017年3月19日日曜日

2016年度後半の成果: プログラミング教育、位置情報ゲーム、同人ゲーム、アニメ産業

2016年度後半の成果をいくつかご報告します。

1.プログラミング教育
 日本でも2020年度からプログラミング教育が義務教育として導入されることが話題になってますが、プログラミング教育を先行して開始している英国・フィンランドでの現地調査に基づいて、フィンランドにおける学校内外でのプログラミング教育(英名:Coding Education)の特徴をまとめました。

・『次世代ICT社会に向けた人材育成策とプログラミング教育の国際動向――米国、英国、フィンランドにおける将来ビジョンと社会連携』(マルチメディア振興センター・自主研究報告書) 
 3名の研究員が、米・英・フィンランドのプログラミング教育とICT人材育成の特徴をそれぞれ解説しています。3か国の共通点・相違点などをまとめました。報告書のPDFがダウンロードできます。

・「義務教育でも開始されたフィンランドのプログラミング教育の特徴と日本への示唆」『日本データ通信』213
 フィンランドの学校におけるプログラミング教育の特徴を解説してます。現地の小学校での観察や、先生方へのインタビューを通して、端末を「使わない」教育や、「教員」の教育などが、日本のプログラミング教育の課題になるだろう、と指摘しました。

2.位置情報ゲーム
 「ポケモンGO」に関する取材を何回か受けたのを機に、位置情報ゲーム(Location-Based Games, LBG)の調査研究を始めました。

・「情報社会とデジタルゲーム――フィンランド・タンペレ大学における『位置情報ゲーム』研究の取り組み」日本デジタルゲーム学会2016年度年次大会発表 
 LBG研究の第一段階として、同ゲームの研究の中心地の一つであるフィンランドのタンペレ大学の取り組みを整理しました。発表後には、LBGより「ルディフィーケーション」概念について、多くの方に感想を頂きました。「ルディフィケーション」の内容については、スライドをご覧下さい。

 あと、余談ですが、フィンランド語の「y」の音は、日本語の「ウ」に近いようです。
 http://suomiabc.pupu.jp/test/aisatsu/hajimeni.htm
 http://opiskellasuomea.blogspot.jp/2011/07/blog-post_29.html

 なので、ゲーム研究者のFrans Mäyräの姓の読み方も、「マウラ」のようです。現地のヤーッコ・スオミネン先生にも確認しましたが、「ウ」のようでした。

3.同人ゲーム(英語版)
 日本の同人ゲーム制作の特徴を、インディーゲームや商業ゲームの制作との比較に基づいて分析した拙論文が掲載された英語論文集が刊行されました。

・Content Production Fields and Doujin Game Developers in Japan: Non-economic Rewards as Drivers of Variety in Games, Transnational Contexts of Culture, Gender, Class, and Colonialism in Play: Video Games in East Asia, Palgrave Macmillan

・「国際学術出版のプロセス――CFPから出版まで」日本デジタルゲーム学会2016年度年次大会発表 
 上記論文のCFPから出版までのプロセスを、ゲーム研究者向けに紹介しました。

4.アニメ産業
 デジタルハリウッド大学大学院で行っている、日本のアニメーション産業の構造に関する調査研究の一部を発表しました。

・「地方アニメスタジオの可能性――コンテンツ研究の蓄積から」地方から発信するゲームとアニメ~高梁から『世界』にアニメを発信!シンポジウム
 岡山県の吉備国際大学で行われたシンポジウムで、地方アニメスタジオの可能性と課題について報告しました。

・「岡山)アニメスタジオ、県内に続々 『地元から世界に』」朝日新聞
 アニメ制作における産学官連携に関するコメントが掲載されました。